2013.03.06ブログで一問一答
「坂元のくろず」が傷んだ胃腸を修復。毎日少量の飲酢が最良の健胃法
店頭で黒酢(坂元のくろず)の話をする際に、胃の弱い方や胃潰瘍の方等から、酢を飲んだりして胃を荒らしてしまわないのか?という質問を頻繁に受けます。
私の師匠である昭和大学保健医療学部元教授の中山貞男先生が以前、「胃酸が不足してくる中高年は、毎日少量の酢を飲むことが最良の健胃法である」と、下記の通り説かれました。
酢は傷んだ胃腸を修復する
中高年になると、胃潰瘍や十二指腸潰瘍・胃炎・胃下垂・下痢・便秘など、消化器系に関する様々な症状を訴える人が増えてきます。
これは、職場や家庭などで生じる多くのストレスが、胃液の分泌をつかさどる自律神経のバランスを乱すためといえます。その場合、胃液の分泌が亢進したり不足したりしても胃腸壁に損傷を起こしやすくなりますから、注意が必要です。
上述したような様々な症状を改善するためには、原因となるストレスを解消することはもちろんですが、同時に酢を摂取することも有効な方法です。では、酢は一体、どのような作用を及ぼすのでしょうか。
酢の作用については、胃酸の分泌が過剰な場合と不足した場合の二通りに分けて考える必要があります。
【胃酸分泌が過剰の場合】
まず、胃酸の分泌が過剰になると、胃酸に含まれる塩酸が胃腸壁を強く刺激して、粘膜に炎症やびらん(ただれ)が起こりやすくなります。
その結果、胃炎や胃潰瘍・十二指腸潰瘍などにつながりますが、酢には傷んだ胃腸壁を修復する働きがあるのです。例えば、傷口にいきなり消毒液を塗ると強くしみますが、この刺激は殺菌とともに人体の防御機構を作動させ、傷の治りを早める働きもしています。
同様に、酢に含まれる酢酸をはじめとする様々な有機酸には、直接患部に作用して炎症やびらんを抑えるとともに、胃粘膜保護作用を呼び起こし、患部の修復を促す働きがあるのです。
この場合、心配されるのは酢の酸度です。酸度が10%にもなるような酢の場合は、刺激がかなり強くなるため胃粘膜を荒らし、修復不可能な結果となります。
しかし・・・
- 通常の酢の酸度は4%前後であること
- 胃液中の塩酸が強酸なのに対して、酢(※ここでは天然醸造酢)に含まれる酢酸や乳酸・クエン酸などは塩酸に比べて弱酸であること
- 同じく、酢に含まれるアミノ酸によって酢酸の刺激性が弱められていること
・・・などから、酢の持つ粘膜刺激性は塩酸に比べて格段に弱く、酢を薄めずに、大量に飲むようなことがなければ、胃粘膜を荒らす心配は無いのです。
とはいえ、酢の胃粘膜修復作用は、濃度を1~2%とした場合に最高に高まりますから、酢を直接飲む場合は、2、3倍に薄めるとより効果的といえます。
【胃酸分泌が不足した場合】
一方、胃酸の分泌が不足する場合は、酢に含まれる酢酸や乳酸が塩酸の代役をつとめてくれます。
胃酸の分泌が低下した場合に消化力が落ちる理由は、酸性の環境でのみ働く消化酵素の働きが鈍り、たんぱく質を分解しにくくなるためです。
その点、酢に含まれる酢酸や乳酸は、胃内の酸度を高めてくれますから、消化酵素が活発に働き、食物の消化・吸収がよくなるというわけです。
同時に酢の強い殺菌効果が、腸炎を起こしたりする有害な細菌を撲滅してくれますから、下痢や便秘、胃下垂による胃もたれなどを予防する作用も期待できるのです。
結論
いつもお伝えしています通り、正しい道具選びをした上で、用い方も間違えなければ、安心して健康づくりをすることが可能なんですね。
胃の弱い方には、むしろ坂元のくろずをおすすめいたします。単蜜と合わせたカタチで飲用されれば、しっかり薄められて、なお喜ばれることでしょう。
正しい飲み方は、こちらのページ(下の方)に記載してあります。
くろずについてはこちらの記事も参考にしてください
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