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2014.05.23ブログで一問一答

視力低下や白内障など、微小循環障害改善の第一選択は薬ではない

人間のレーダー機能を担う「五官」

77歳になる旧知の取引先社長より、「近日運転免許の高齢者講習を受けに行く予定だが、最近極端な視力の低下と白内障があるので、更新出来ない可能性があるとの助言を知人から受けた。

何か良い対策はないか?」との電話が来た。彼は血圧が高く、主治医より降圧剤をながらく投薬されている背景がある。

目をはじめとする感覚器は五感=五官(目、耳、鼻、舌、皮膚)といって、その人がどのような状況にあるのかを的確に察知・判断するためのレーダーとなる組織である。

五官には多くの毛細血管や微小血管が存在しており、ここの不調を総称して微小循環障害と呼ぶ。

とりわけ目は、光を感じたりものの形や色を識別することで、他の感覚器と比べても豊富な情報を得ることが出来る器官で、重要かつ繊細な働きをするために、常に多くの酸素や栄養を必要としている。

人は細胞が多くの酸素を要求する場合、そこへ至る血管をなるべく細くして入りくませて、効率よく血液が酸素を運べるように進化してきた。

生まれてから死ぬまで、ポンプとして働く心臓から送りだされる血液が全身を巡っている理由はとても単純で、身体を構成している個々の細胞が正常に機能するために、その活力の源泉である新鮮な酸素を、約60兆個全ての細胞に送り届けるためである。

もちろん酸素とともに水や栄養素、ホルモン等も流れる。

 

大動脈は高速道路、毛細血管は裏路地

血液の流れは物流と同じように捉える事ができる。例えば荷物を預かった宅配業者は配送センターから遠く離れた場所へ向かうために高速道路に乗って移動するが、個々のお宅へは高速道路から直接伺うことが出来ない。

そこで目的地付近で高速道路を下りて一般道を走ると、少し広めの国道から県道・市道、そして住宅街などの路地を抜けて、いよいよ荷物を待つ人へと手渡してひと段落となる。

この荷物を酸素に、高速道路を太い血管、一般道を細い血管や毛細血管と置き換えれば理解しやすい。

血液は心臓から大動脈のような太い血管で一気に運ばれて行き、末梢に近づけば近づくほど血管は枝分かれを繰り返す。

最終的には毛細血管や微小血管と呼ばれる裏路地のような細い細い血管を血液が通って、個々の細胞へ無事酸素を届けると、そこで「生命代謝」が起きてエネルギーや熱を生成する。

荷物ならば届けて終わりだが、血液の場合は末梢での「生命代謝」により、酸素から二酸化炭素へ、栄養から老廃物へと変化し生じた廃棄物を、今度は静脈血として心臓へ持ち帰る。

ただ汚れたままの血液は再利用出来ないので、これを肺に送ってガス交換(肺循環)をすると、またキレイな血液となり心臓を経由して全身に送られていく「体循環」を生涯続けていく。

 

人は血液・血管から老いる

目を含む五官に入る血管は特に細くて、直径1~3㎛(1㎛=1000分の1mm)の微小血管ともいわれるので、加齢や過労、睡眠不足、食事の乱れなどがあると、酸素の運搬役である赤血球(直径7~8㎛と、微小血管よりも径が大きいので、普段は変形しながら細い血管を通過している)が固くなり、微小循環障害を引き起こして顕著に眼精疲労のような不調を訴えたり、検査結果の成績が落ちることは珍しくない。

また高血圧の既往があれば、緑内障の併発にも注意しておきたい。「人は血液・血管から老いる」と言われるが、人の平均寿命が伸びて高齢化社会に生きる現代人にとっても、これらを労わることが最重要課題であることに間違いはない。

しかしこの課題を薬で解決しようとしても残念ながら、そもそも石油から合成する薬では、血液に負荷をかけ血管を傷めることがあっても、血液・血管を滋養して若返らせることは出来ない。

健康を望む際、微小循環障害のような人間の本質的・根本的な解決を医薬品のもつ薬理作用に期待出来ないのであれば、「食のもつ生理機能を第一義に活用する生活習慣を身につけた上で場合によっては漢方薬を併用し、さらにどうしても必要ならば最終手段として合成薬を利用する」といった段階的なアプローチをすることが正解だと私は考えている。

そこで冒頭の取引先社長には、網膜の循環障害改善につながる赤血球変形能改善作用や、同時に血圧正常化作用も医学的に認めらている機能性食品の日常的な摂取を推薦し、これならば主治医の治療を妨げる恐れや常用している薬との併用に一切心配が要らないことを説明して受話器を置いた。

 

薬食同源・食養生に関連する記事は以下も参考にしてください

 

その他、漢方薬については

また上記以外にも沢山の処方があり、同一人物でもその時その時で用いる方剤(薬)が違うことがありますので、自己判断をせずに漢方相談専門の薬局・薬剤師に相談しましょう。

ここもご一読ください。

 

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