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2012.02.14四方山ばなし

黒酢発祥の地って、知ってますか?

「黒酢」造りには天の助け、地の助け、人の助けがあった

霧島市福山町は、鹿児島市より車で約50分、約40km北東へ走った錦江湾の一番奥に位置し、三方を丘に囲まれ、一方は南向きで海に面しています。

福山は冬暖かくて霜が降りることは稀であり、夏も海からの風で比較的涼しく、年間の平均気温は18.7℃で発酵に適した土地柄です。

また、三方を囲む丘は、約25,000年前にできた姶良カルデラ壁で、この中腹から出る豊富な湧き水は、薩摩藩時代『廻(めぐり)の水』と呼ばれ、藩内随一の水として折り紙つきのものでした。

福山は、薩摩藩時代は交通の要衝で、大隅半島から藩への上納米は、全てこの地に集積され、船で鹿児島方面へ運ばれていました。つまり、福山には原料となる『米』が豊富に身近に存在していたことになります。

また、壺づくり米酢の製造に欠くことのできない薩摩焼の『壺』が藩内でたくさん入手できたことも幸運でした。

薩摩焼は、時の薩摩藩主島津義弘が朝鮮から連れて帰った陶工達によって始められました。彼らの一班が苗代川に移され、朝鮮の風習をそのまま守って陶器を焼き続けました。福山で壺づくり米酢の製造に使われた壺は、この苗代川で焼かれた薩摩焼です。

このように、福山には酢造りに必要な『地下水』『米』『壺』が身近に存在し、発酵に適した気候風土であった事が壺づくり米酢発祥のルーツにつながりました。

 

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出典:坂元のくろずのすすめ 〜あなたの美と健康のために〜
資料および画像提供、協力:坂元醸造株式会社



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