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2015.07.30ブログで一問一答

【知ってる?】米黒酢と米酢、もろみ酢、香醋など類似製品との違い

1986年頃から何度か「大波」が訪れている黒酢のブームですが、現在のブームはざっと数えて4回目?5回目?…でしょうか。

私たちサント薬局としては、1988年から勉強を始めてから一貫して「波」の真っ只中にいるつもりなのですが…… 。

数多くの健康法や健康食品、サプリメントが出ては消えていく中で、黒酢が繰り返し何度も注目されているのは、その健康効果が本物で多くの医師や学者が絶えず研究対象にして学術的な報告をしているからだと捉えています。

ただ問題は、繰り返されるブームの中で、多くの類似品が出回り、中には「まがい物」までもが含まれていることです。

健康づくりを目的に飲む酢として最初に研究者が注目した黒酢『坂元のくろず』は、鹿児島県福山にて江戸時代から続く独自の製法で作られています。

壺と甕の違い。世界に類を見ない壺づくり純米黒酢の独特な伝統製法。

 

黒酢、米酢、もろみ酢、香醋… これらの違いは?

しかし一時、鹿児島県産以外の製品も増え、材料や製法、品質にばらつきのあるものまでもが黒酢という名称で売られているため、消費者やメーカー、専門家の間からは、一定の規定を求める声が上がっていたんですね。

米黒酢

「穀物酢のうち、米(玄米のぬか層の全部を取り除いて精白したものを除く)又はこれに小麦もしくは大麦を加えたもののみを使用したもので、米の使用量が穀物酢1Lにつき180g以上であって、かつ発酵及び熟成によって褐色又は黒褐色に着色したもの」というJAS規格に合格したものを『米黒酢』と規定。

また、2015年には特産品の地理的表示(GIマーク)を導入して偽物の流通防止策を図っています。

※他にも数種の認証マークの導入も済んでいます

こちらにも詳しく書きました。
⇒ あれも黒酢?これも黒酢?分かりにくいので食酢品質表示基準で確認してみた。

米酢(調味酢)

本来の米黒酢が1リットルあたり180g以上の米(玄米や精米)と70g以上のこうじを使い、1年以上の期間をかけて熟成させるのに対して、米酢は1リットルあたり40g程度の米に酵母とアルコールを加えて発酵させ、わずか3ヶ月ほどの醸造期間でつくられます。

このように短期間で発酵させた調味酢に含まれる酢酸は刺激が強いため飲用には適していません。

またアミノ酸やペプチド、その他の成分も本来の米黒酢とは異なるため、米黒酢と同じ健康効果は期待できません。

もろみ酢

沖縄のもろみ酢は、そもそも酢の仲間ではありません。

沖縄の地酒=泡盛は米と黒麹を合わせて発酵させ、できたもろみを蒸留し、アルコール分を抽出したものですが、もろみ酢はこのもろみを蒸留したあとの酒かすから抽出し黒砂糖を加えたもの。

つまりもろみ酢の主成分は、黒こうじが発酵する際に生成されるクエン酸で、酢酸を主成分とする酢とは生来違うものなのです。

香醋

一時爆発的に人気のあった中国の香醋は、原料にアワやヒエ、コーリャンなどの穀物をつぼに入れて長期間発酵させて作った酢です。

色が黒くて、製法も壺づくりの米黒酢に似ていますが、JAS規格では黒酢の仲間ではありません。

また、中国料理に用いるために酸味が強く、塩分も多いことから刺激が強すぎて、飲用には適していません。

 

坂元のくろずと他の類似品との違い

  坂元の くろず もろみ酢 香醋 黒酢入り ソフト カプセル
原材料 鹿児島県産うるち米、麹 タイ米、黒麹、黒糖 アワ、ヒエ、コーリャン、麹、もみ殻、塩、砂糖など 中国香醋
名称 米黒酢 クエン酸飲料 (清涼飲料水)  食酢 穀物酢 加工食品
製法 糖化→アルコール発酵→酢酸発酵→熟成→製品 糖化→アルコール発酵→アルコール分を蒸留し泡盛(焼酎)→蒸留残渣(絞り粕)に黒糖など添加→製品 糖化→アルコール発酵→酢酸発酵→食塩添加→熟成→砂糖など添加して味や色を調整→煮沸→製品 中国香醋を熱処理により濃縮後、ソフトカプセル化
発酵熟成期間 1年以上 約2週間 約6ヶ月 約6ヶ月
産地 鹿児島県霧島市福山町 沖縄県 中華人民共和国 特定不能
特徴 原材料以外は一切無添加、完全自然発酵 泡盛(焼酎)の蒸留粕を加工したもの 食塩・砂糖などを添加 ソフトカプセル形態
JAS認可 × × ×
ふるさと認証食品マーク(Eマーク) × × ×
本場の本物マーク × × ×
特産品の地理的表示(GIマーク) × × ×
主成分 酢酸4.2% クエン酸 酢酸 約4〜6%、 食塩 約2% 酢酸など

以上、参考になりましたか?(一部のスマホで上図が正しく表示されない場合はPCでご覧ください)

「よかれと思って家族で続けていたら、気づかぬうちに健康被害に遭った」などという笑えない話は、いつ我が身に降りかかってくるかわかりません。

店頭でもお伝えしていますが、台所の調味料として用いたり、または単にジュースとして楽しむのならばお好きな製品を選んで下さい。

しかし何かしら症状の改善などの健康目的で黒酢を使ってみようという場合は、アイテム選びはくれぐれも慎重に行う必要があるのです。

 

黒酢については、こちらも参考にしてください

 

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