BLOG

2012.07.16Tips(ヒント)あれこれ

血液ドロドロの話。瘀血を現代医学の視点で捉えてみると……

人は肉体的に健康で、精神的にも深刻な悩みにも縛られない状態にあると、カラダは伸びやかになり、笑顔が自然とこぼれますよね。

逆に、病気というわけではないのに、なんとなく体調が優れない、悩みに縛られて胸が詰まっているような時は、身体全体が縮こまり、表情も暗くなってしまいます。

漢方や中医学で良く用いられる言葉に「瘀血(おけつ)」という表現がありますが、あなたは耳にしたことがありますか?

瘀血とは局所的または全体的に血液循環が悪くなり、生命代謝が落ちた状態を表します。

所謂「ドロドロ血」のこと。瘀血の原因は様々で、次のようなものがあります。

 

  • 冷え
  • 運動不足
  • 偏食(野菜不足、肉食傾向)
  • 不規則な生活
  • 心身にかかる過度のストレス
  • 慢性疾患
  • 虚弱体質
  • 過労

 

「肝は血を蔵す」

肝臓は血液の質を維持し血流量の調整、新陳代謝や循環を担っていますが、ストレスや冷えによって肝臓が大きなダメージを受けると血液の質は落ち、血流自体も悪くなってしまい瘀血状態に陥ります。

瘀血が関連したカラダのサインは、例えば下記のようなものがあります。

  • 肥満
  • 痩せ症
  • 肩コリ、首筋の痛み
  • 手足の冷え
  • 物忘れ
  • 頭痛
  • 顔色が悪い
  • 歯ぐきが赤黒い
  • 唇が紫っぽい
  • 目の下のくま
  • シミ、ソバカス
  • アザが出来やすい
  • 関節痛
  • 手足のしびれ
  • リウマチ
  • 足などの静脈が浮き出ている
  • 舌の色が暗赤色、または紫色のシミがある
  • 舌の裏側の静脈が暗紫色に腫れている
  • 便秘
  • 痔がある
  • 便色が黒で、タール状
  • 生理痛、生理不順
  • 経血が黒ずみサラサラしていない、または塊がみられる
  • 不眠
  • イライラ
  • アレルギー性疾患
  • 動脈炎、静脈炎、血栓性血管炎
  • 前立腺肥大
  • 膀胱炎
  • 浮腫
  • 不妊症
  • 性機能減退

その他にもたくさん。

 

現代医学の視点で捉える「瘀血」

血液は血漿成分と細胞(血球)成分で構成されており、血漿は全血量の約55~60%を占め、液体成分です。他の40~45%が細胞成分でその大部分は赤血球です。

白血球と血小板を合わせても細胞成分の約1%程度しかありません。
15310408_1214781185234197_533235855_n

血球成分の中でもサラサラ血の物差しになるのは、何と言っても血液の約半分近くを占める赤血球です。

赤血球は直径が7~8μm(1μmとは1mmの1/1000)の平たい円盤状の細胞で、酸素を全身に運ぶ役割をしています。

t02200215_0800078111422930434

細胞の数にして約29兆個。人間の細胞の総数が約60兆個ですから細胞の半数近くが赤血球ということです。

これは全身の細胞や組織に新鮮な酸素を運ぶ仕事がどのくらい重要かを物語っていると言えます。

この赤血球が酸素を抱えて走り抜けていくトンネルが血管で、非常に細い「毛細血管」や「微小血管」クラスになると、その内経は2~6μm程度しかありません。

ですから赤血球は、大切な酸素を送り届ける為にカラダをよじるようにして自分の直径よりも細いサイズのトンネルを運動会のはしごくぐりの如く巧みにすり抜けていきます。

これを「赤血球変形能」と呼び、まさにサラサラ血・ドロドロ血の物差しとされています

ある意味ではこの「赤血球変形能が落ちた状態」のことを「瘀血」と定義することもできるでしょう。

「人は血液・血管から老いる」とも言われますから、もしも気になるサインがあれば、早め早めの手当てを心がけましょう。ワタシ達がお手伝いいたします。

画像:からだのしくみ事典(成美堂出版 浅野伍朗監修)より

 

その他、「血液サラサラ」についてはこちらも参考にしてください

 

ご相談希望の方へ

山浦卓(薬剤師/医学博士)と対面での個別カウンセリングをご希望の場合はこちらからお願いいたします。

0120-045-310(通話無料)
またはWebから ⇒ ⇒ https://reserva.be/santo/

 

『ブログで一問一答』へのご質問を募集中です

こちらからご応募ください! https://045310.com/ichimonitto-form/



ご予約・お問い合わせ

ご予約はお電話または
コンタクトフォームより
お問い合わせください

0120-045-310