2018.07.11健康・医療
日本の医療において本来あるべき医薬分業の形を確立できない2つの理由
備忘録としてここに残します。ツイートは随時追加
本稿タイトルの答えはこちら。
・調剤権の独占 ・かかりつけ薬局選択の制限
本格的な分業の推進を検討していた時点でこの2点を押さえられなかった事が当時の薬剤師達の致命的なミス。安易にカタチだけの医薬分業を選んでしまった。 https://t.co/rvPJcFA65o — Taku YAMAURA (@santoph) 2018年7月10日
そしてまたこの2点はもう取り返す事は出来ないと思います。なので日本ではこの先、薬剤師個々の質や技量は高める事が出来たとしても、海外で確立しているような医師、薬剤師、患者が真に対等な関係の、本来の医薬分業には残念ながら永遠にならないのです。
— Taku YAMAURA (@santoph) 2018年7月10日
ならばどうするのか。スーパー薬剤師を量産して院内に戻す事でしょう。正確な処方監査、調剤、事故防止など薬剤師のしている仕事は以前にもましてその価値を高めていきます。ならば外で行おうが中で行おうが同じことだから。患者はわざわざ外に出る必要がない。※院内薬剤師配置は義務にしろください。
— Taku YAMAURA (@santoph) 2018年7月10日
※スーパー薬剤師とは、積極的に研鑽を積み、豊富な知識と経験を持ち合わせる(特に6年制卒の)次世代型の資格者をイメージしています。
そうすれば6年制にした辻褄を合わせる事が出来る。スーパー薬剤師を現在の医薬分業にハメるのは冒涜。苦労努力した挙句、「薬剤師イラネ」とか言われるなんて救われないよ。
— Taku YAMAURA (@santoph) 2018年7月10日
ここで薬剤師の高橋さん登場。
こんばんは😊 それはミスではなく、弱かっただけです。 政治力を背景とした交渉は、そもそも対等ではありませんので、「押さえようがなかった」というのが最も近いのだろうと思います。 https://t.co/84Z3KTute5
— 高橋 秀和 (@chihayaflu) 2018年7月11日
医療業界でのヒエラルキーを前提とすれば、取返しがつかないとの分析は的確だと思います。業界の利害関係者間のヒエラルキー・政治力の順位が入れ替わることはないでしょうし。 ただ、今後の日本社会において「民主主義」や「考える市民」が拡大する可能性はあります。率先して諦める必要はないかと😋 https://t.co/lCQ38xjtL0
— 高橋 秀和 (@chihayaflu) 2018年7月11日
そうですねー。私も決して薬剤師の未来は諦めてはいません。が、しかし現在の医薬分業制度は先に書いた通り、最重要の2項目が欠落しています。高橋さんはじめTw界隈に見かけるデキる薬剤師さん達は別として、高い能力を持った資格者がそれをフルに活かせるプラットホームには(未だ)なっていません。 https://t.co/olgZry0YY9
— Taku YAMAURA (@santoph) 2018年7月12日
現実問題として、ここまできて医薬分業を廃止して院内に戻すことも不可能でしょう。そこでソフトランディングする策を模索します。
うんうん。処方箋を持ち込む薬局に限った話ですが、学区制のようなイメージで、患者の拠点ごとに利用できる範囲を指定してみても良いかも。薬剤師対患者の相性の問題もあるので、薬局の選択肢は複数用意して。拠点は自宅と勤務先の2箇所まで。緊急時以外は基本越境禁止みたいな。 https://t.co/SSebwrP2IG
— Taku YAMAURA (@santoph) 2018年7月12日
一方、「地域フォーミュラリー」は実現するか?
地域統一の医薬品選択指針、策定へ:DI Online
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/201807/556899.html
これは「地域フォーミュラリー」と言って、採用薬を病院ごとでなく地域単位で決めていこうという考え方です。
これが実現すると僅かかもしれませんが、門前薬局利用の縮小(=面薬局利用の拡大)に繋がる可能性が出てきます。
まぁ個人的には、Twitterにも書いたとおり医薬分業に固執する必要はないかと考えていますが。
その他のコラム
- 「薬局の店員に顔を覚えられたくない→50.6%」から考える2つの懸念
- 【蟻の一穴】セルフメディケーションによる医療費抑制は眼前の急務だ
- 年3500万円の抗がん剤、患者負担は約3%で残りは公的負担というホラー
- 医療費40兆円突破の元凶、医療機関へのフリーアクセスを抑制する方法
- 年間損失500億円。「残薬」解消の糸口を薬剤師が客観的に考えてみた
- コンビニ弁当で健康に?厚労省が来年4月に認証マーク導入という愚
- 患者さまと呼ばないで
- 医薬品ネット販売の賛否は一旦さておき、現場ではたらく薬剤師が考える他愛もないけど重要な事
ご相談希望の方へ
山浦卓(薬剤師/医学博士)との個別カウンセリングをご希望の場合はこちらからお願いいたします。
☎0120-045-310(通話無料)
またはWebから。 https://045310.com/contact/
『ブログで一問一答』へのご質問を募集中です
こちらからご応募ください! https://045310.com/ichimonitto-form/
※商品の購入のみをご希望の場合は、ネットショップでも承ることが出来ます。
※ネットからのご注文は休業中も含めて24時間、常にお受付しております。
Category
- News(最新情報)(71)
- サント薬局より(36)
- ご紹介による特典(1)
- お客様の声(110)
- プロフィール(4)
- 外部の紹介プログラム(5)
- 病気・症状別で記事を探す(1)
- ブログで一問一答(75)
- メディア出演・掲載など(46)
- 学会・イベントなど参加レポート(24)
- Tips(ヒント)あれこれ(62)
- ダイエット(19)
- 薬食同源(食養生・薬膳レシピ、食材、食べ方など)(20)
- 創始本舗 くろずらっきょ(16)
- >自家製「くろずらっきょ」の漬け方(2)
- >「くろずらっきょ」の食べ方バリエーション(9)
- >Q&A(くろずらっきょ編)(2)
- 坂元のくろず(赤箱)1年醗酵熟成(38)
- >黒酢の飲み方アレンジ(18)
- >黒酢ワイン(9)
- >お酢すめ、お酢レシピ(47)
- 壺酢もろみ原末(37)
- 社会問題(19)
- 健康・医療(38)
- 経済(8)
- 経営、薬局運営(12)
- 仲間たち、コラボ情報(33)
- 山浦の眼(メルマガ読者さま限定公開)(34)
- 四方山ばなし(49)