2016.07.22ブログで一問一答
地肌が透ける!頭髪量が減り続け22歳女性の悩みに勧める漢方薬とは
この「ブログで一問一答」カテゴリは、読者の皆様からご応募いただいた質問内容に山浦卓がサクサクと回答していく企画です。
Q. 若い女性の薄毛について
【お名前】
G.B.
【性別】
女性
【年齢】
22
【ご相談の内容・主訴】
初めまして。22歳女性です。
10代半ばぐらいから前髪と頭頂部の毛量が減ってきた気がしていましたが、数年経過した現在、本当に髪が少なくなってしまい前から頭頂部にかけてかなり地肌が透けています。
爪もとても薄く割れやすいです。カラーリング・パーマ等はしておりません。
1年ほど前に皮膚科を受診し薄毛と関係のある項目の血液検査等をしましたが特に問題となる原因がなく、原因不明とされてサプリメント等を試しましたが、改善していません。
このような場合にも何か有効な方法はありますでしょうか。お忙しいところ恐れ入りますがよろしくお願い致します。
【この企画をどこでお知りになりましたか?】
当ブログ
A.
ブログで一問一答にご応募くださり、ありがとうございます。
特に若い女性にとっては髪の毛(薄毛や脱毛)の悩みは、とても大きな問題ですよね。ましてや10代から長らくの悩みであれば尚の事でしょう。
※一般的な血液検査では、血中に含まれる血球やたんぱく質などの「数や量」を測定しますが、「質」は測ることが出来ません。
そのため本人がいくら不安や不調を訴えても、検査では「異常がない」という結果が出ることがしばしばあるんですね。
ご質問の中でG.B.さんは「爪が薄く割れやすい」とありましたので、もしも私(山浦卓)に正式な相談依頼を頂けるのならば、このヒントにG.B.さんの具体的なプロフィール(体質や体調、表情、顔色、姿勢など)を合わせて症状改善へのアプローチをしていきます。
本稿ではG.B.さんに関する情報が不足していますので一般的な内容になりますが、具体的な改善策は必ずあると考えます。
それでは参ります。
薄毛・脱毛については、次の項目のうちの1つ以上に当てはまることが多い
- 洗髪が上手く出来ていない…… 例:頭皮マッサージの不十分、またはシャンプーやコンディショナーなどを十分に洗い流せていない。→毛根の目詰りによる代謝不良。(頭皮ギトギト・ベトベトなタイプ)
- 微小循環障害(抹消部位の冷え性)…… 抹消の毛細血管の血流が悪く、常に手足の冷えを訴える、または下痢や便秘を繰り返して便通が定まらない、頭痛や肩こりを訴えることが多い、など。
- 微小循環障害(血熱)…… 頭皮付近の毛細血管での血流が悪化して血熱を溜めて、頭皮が紅味を帯びて乾燥し、乾燥が抜け毛やフケを促進する。頭皮の痒みや、日常的なイライラを訴える人も多い。
- 精神的な負担…… ストレスによって血中のカテコールアミンが増えることで、ドロドロ血状態の悪化と動脈硬化の進行を助長して上にある瘀血と重なる。
- 内分泌のトラブル…… ホルモンバランスの異常によるもので、女性ならば生理、妊娠・出産後の不調や、または男女問わず急な肥満または短期間で極端に痩せたりすることがある。
- 加齢によるもの… 毛母細胞の数が減り毛根自体の活動が穏やかになり、毛髪の生産数<<抜毛数となることで髪の毛の本数が自然減していく。(=病気ではない)
私が「脱毛・薄毛」に用いる漢方薬
漢方薬を選ぶ際の基準はやはりその方のプロフィール(体質や体調、表情、顔色、姿勢など)を総合的にみて判断します。
漢方サント薬局で上の症状に用いる事が多い漢方薬などを随伴症状とともに挙げておきます。
- 大柴胡湯(ダイサイコトウ)… みぞおちが堅く張って、便秘傾向の人。
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)… 比較的神経質の人。便秘や臍の上に動悸を感じることあり。
- 神応養真丹(シンノウヨウシンタン)※煎じ薬… 血熱タイプの微小循環障害に。
- 薤白(ガイハク=ラッキョウ)… 坂元のくろずで漬けた薤白は、赤血球変形能を劇的に改善して微小循環障害(冷え性タイプ・血熱タイプの両方とも)を克服。
- 桂枝加竜骨牡蛎湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)… 疲れやすく、神経過敏の人。
- 柴胡桂枝湯(サイコケイシトウ)… ウツ症状、ノイローゼ、心身症、癇癪、易怒のある人や胃炎を併発している人。
- 加味逍遥散(カミショウヨウサン)… 胸脇苦満、疲労、食欲不振、月経不順、その他血熱タイプの症状。
- 瓊玉膏(ケイギョクコウ)… 冷え、病中病後の体力低下、発育不良、虚弱の体質改善、填精補髄。
※使用頻度の高い順ではありません。
※個々の体質や状態によって薬の選択や用法用量を決めていきます。
※2種類の方剤を合わせて用いる場合もあります(合方)。
また、上記以外にも沢山の処方があり、同一人物でもその時その時で用いる方剤(薬)が違うことがありますので、自己判断をせずに漢方相談専門の薬局・薬剤師に相談しましょう。
ここもご一読ください。
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