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2015.08.24ブログで一問一答

下痢・軟便に用いる漢方薬、サント薬局チョイスTOP10

この「ブログで一問一答」カテゴリは、読者の皆様からご応募いただいた質問内容に山浦卓がサクサクと回答していく企画です。

不意に襲ってくる下痢

季節を問わず下痢を訴える方々は絶えませんが、一言に下痢と言っても様々なカタチがありますね。

粥状の軟便や水様便や粘液や血液の混じる便、また便色便臭の特徴有無や、発現時間は朝型か夜型か、それとも一日中なのかなど様々です。

最も多いのは腸炎で、半数以上を占めると言われていますが、その他急性伝染病や中毒性のものもあります。または流行性感冒、急激な冷え、近年は精神的なストレスによる下痢む無視出来ません。

漢方では一般的に下痢の原因は水分代謝の悪化を意味する胃内停水(胃がチャプチャプする感覚)と水毒という表現をしますが、これは局所的なアプローチでは再発することが多いのでいわゆる体質改善、つまり全身の機能回復を目標に手当てをします。

漢方薬局で実際に用いられる頻度の高い漢方薬TOP10(下痢・軟便編)

今回は下痢・軟便に用いる漢方薬の中でも、実際に当薬局でよく使っている漢方薬をピックアップして紹介していきます。

ざっくりとした症状も記載しておきますので参考にしてみてください。

  1. 参苓白朮散(ジンレイビャクジュツサン)…… 食欲不振あるいは少食。疲れやすい。慢性的に軟便傾向。やせ気味。血色やや不良または血色不良。下にある方剤と合わせて用いる場合も多い。
  2. 真武湯(シンブトウ)…… 腹痛、めまい、動悸、強度の冷え症状、浮腫、身体がだるい。
  3. 桂枝加芍薬湯(ケイシカシャクヤクトウ)…… しぶり腹(=直腸の炎症で便の有無を問わず、頻繁に便意を催す状態)
  4. 半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)…… 胃腸炎、軟便・下痢、悪心・嘔吐する。腹部の膨満・つかえ感、腹鳴、食欲不振。疼痛は無し。
  5. 藿香正気散(カッコウショウキサン)…… 暑さによる下痢(熱中症)、悪寒、発熱、頭重、胃痛、悪心・嘔吐、腹鳴、食あたり。
  6. 瓊玉膏(ケイギョクコウ)…… 冷えを伴う下痢、体力低下している者。
  7. 平胃散(ヘイイサン)…… 胃内停水、食欲不振、腹部膨満、悪心・嘔吐、身体の重だるさ。
  8. 六君子湯(リックンシトウ)…… 冷え性の人の急性腸炎(初期)、咳・痰、悪心・嘔吐。
  9. 黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)…… 長引いた下痢、貧血気味の人。
  10. 五苓散(ゴレイサン)…… 水瀉性下痢、口渇、嘔吐、尿量少。

※使用量の多い順ではありません。
※下痢をいきなり止める場合もあれば、あえて下痢を止めずに体内の毒素を排出させる処置をしたりと、個々の体質や状態によって薬の選択や用法用量を決めていきます。

また当然ですが上記以外にも沢山の処方があり、同一人物でもその時その時で用いる方剤(薬)が違うことがありますので、たかが下痢などと油断せずに漢方相談専門の薬局・薬剤師に相談しましょう。

ここもご一読ください。

参考記事

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