2013.08.30健康・医療
睡眠薬や抗不安薬に依存していないかどうかを確認する5つのポイント
先日、読売新聞・ 医療ルネサンスに興味深い記事が掲載されていました。
処方薬への依存
- 薬を2種類以上飲んでいる。
- 薬を6ヶ月以上継続して飲んでいる。
- 薬を飲み忘れた日にひどく眠れず不安であった。
- 薬を手元に持っていないと不安である。
- 薬を飲まないと眠れないのでは、と不安になる。
診療科を問わず減薬指導 (読売新聞 2013年8月26日)
記事の中では、薬を減らす時に注意すべき点として「
安易に「薬」を服用してよいのか
あなたは「薬」をどんな時に利用していますか? 一般的に薬を用いる場面を例に出すと……
(1)熱が出たから解熱剤を飲んで熱を下げた。
(2)腹痛があったので下痢止めを飲んだら下痢が止まった。
(3)血圧が高いので医師から出された降圧剤を飲んだら血圧のコントロ
(4)寝つきが悪いので眠剤を飲んだらよく眠れた。
……といった所だと思います。
これらは薬によって病気が治った状態でしょうか? 答えは「No」です。残念ながら根本的な解決にはなっていません。治ったと勘違いするのは一時的に症状が消えたからで、薬の効果が無くなれば症状はまた出てきます。これを「対症療法」と呼びます。
そもそも薬による対症療法が適しているのは急性疾患です。上記でいえば(1),(2)は急性疾患です。この場合はバランスの良い食事と薬の服用、そしてしっかり静養することで自然に症状は出なくなる場合がほとんどですから、短期間の薬の服用でも問題はありません。
一方で(3),(4)の症状はどうでしょうか。これらの症状は慢性化している場合がほとんどです。慢性疾患に薬物だけで対処するのは、テストに一夜漬けで臨むようなもので、根本的な解決には結びついていません。
本来は健康を損なうマイナス要因を減らしながら、正しい生活習慣を心がけて、基礎体力を養うべきなのですが、そういった努力をする前に安易に「薬」に頼ってしまう……これではいつまで経っても薬から抜け出す事は出来ません。
私が相談を受けている薬局でも「もうすぐ健康診断なので、血圧を下げる良い漢方薬はありませんか?」といわれる事がよくありますが、健康診断の時だけ良い検査結果を出した所で意味はありません。薬は人の糧(血や肉)にはならない上に、副作用も発生します。
薬剤師の私が薬をオススメしない理由
元来、薬は生き物にとって異物です。
広辞苑によれば、副作用とは「
減薬・排薬を目指して
具体的にどんな方法・ペースで薬を減らす・もしくは止めるかは、
繰り返しになりますが、健康を願うならばあなたの体が生来持っている真の実力(免疫力、自然治癒力、生体防御機構、調整機能などと表現される)を徹底的に養う事が肝要です。体の基本(血肉や骨)を作るのは薬でなく、「食」であることを再認識しましょう。
漢方薬・サプリメントに関しては以下も参考にされたい
- 意識するだけでサプリの効果を何倍にもする、たった3つのポイント
- その選択で大丈夫?薬のプロが教える、後悔しないサプリメントの選び方
- 【見直される食の機能性】6大栄養素と非栄養素、
それぞれのはたらき - 医薬品ネット販売の賛否は一旦さておき、
現場ではたらく薬剤師が考える他愛もないけど重要な事 - 「患者リテラシー」の有無で健康寿命は決まる (日経ビジネス2013/09/13より)
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