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2015.10.31四方山ばなし

慢性関節リウマチ(rheumatoid arthritis=RA)のこと

慢性関節リウマチとは

  • rheumatoid arthritis : RA
  • 自己免疫疾患・膠原病と呼ばれ、全身の免疫の異常に伴って関節に炎症が起こり、痛みや腫れが生じます。
  • 悪化すると関節が変形して、機能障害を引き起こすこともあり、家事や育児に忙しい年代の女性に多く見られます。
  • 増悪と寛解を繰り返す。
  • 通常は末梢関節に対称的な炎症が生じ、関節および関節周辺の構造に進行性の破壊をもたらす可能性あり。
  • 全身症状を伴う場合と伴わない場合があることが特徴の慢性症候群です。

症状と徴候

[関節症状]

  • 発症は通常潜行性。
  • 安静にしていても痛む「自発痛」、押すと痛む「圧痛」、動かすと痛む「運動痛」などがある。
  • また関節が腫れたり、熱をもったり、赤くなることもある。
  • 第2関節(近位指関節)、第3関節(中手指関節)、中足指関節が対称的に侵される。※手指の第1関節は侵されにくい。
  • さらに進行すると手、肘、膝などの大きな関節も侵される。
  • その他、顎関節、椎弓間関節に発症する場合もある。口が開かない、首がまわらないなど。
  • 朝のこわばり。布団から出る時に手足や体が動きにくくなる。起きて手足を動かしていると次第に動きやすくなっていくが、憎悪期間は動きにくい時間が長くなるので、リウマチの活動性をみるときの参考にされる。
  • 変形。炎症が続くと関節付近の軟骨や骨が壊れて変形し、動かせる範囲が狭くなる。
  • 4本の指が小指方向に曲がる変形を尺側偏位:しゃくそくへんい)と呼び、関節リウマチの特徴的症状。
  • さらに進んで関節の骨同士がくっつくと関節が動かなくなる。

[関節以外の症状]

  • 全身にだるさや疲労感が出る。
  • 微熱が出たり、食欲がなくなり、体重が減ることもある。
  • 血管の炎症(リウマトイド血管炎)=血管の炎症によって酸素や栄養が十分に行きわたらなくなり、発熱や心筋炎、胸膜炎、皮膚の潰瘍など、全身性の障害が現れることがある。
  • 皮下結節(リウマトイド結節)=肘や膝の関節の外側、アキレス腱、後頭部など、皮膚の下に骨があり、外部から圧迫されやすい部分に痛みも痒みもないしこりができることがある。

検査と診断

  • 低色素性貧血
  • RA因子(+)。ただし陽性になるのは関節リウマチ患者の約8割と言われており、RA因子陰性でも必ずしも関節リウマチでないとは言い切れない。

治療

  • 抗リウマチ薬
  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)
  • ステロイド剤
  • 金療法:有機化合物を結合した金塩を用いる療法。通常は筋肉内投与または経口投与。金アレルギーによる注意。
  • 全身、局所、精神の安静を保つ。
  • 激しい運動は避けるが、同時に筋力維持も心がける。
  • 関節を冷やさないように注意。温熱療法も有効。
  • 手術(滑膜切除術、人工関節置換術、関節固定術)

関節リウマチと漢方薬

漢方相談専門の薬局に見える方の大半は、すでに医師から中長期に渡り慢性関節リウマチの治療を受けており、残念ながらあまり改善が見らていない場合がほとんどです。

漢方薬にはこれといった副作用がなく、西洋薬との併用もほとんど心配がないため、私の薬局でも全身状態の改善から副次的にリウマチの改善を期待できることから漢方薬をよく使用されています。

それではどんな漢方薬が関節リウマチに用いられているのかは別の機会に書きますね。

書きました

 関節リウマチ=RAに用いる漢方薬、サント薬局チョイス10選

その他、参考記事

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