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2012.04.18ブログで一問一答

【Q&A】意外に知られていない、ハチミツの話

ダイエット中に限らず、甘いものに気をつけている方は非常に多いようですので、今回はハチミツについて、Q&A形式にまとめておきます。

 

Q1 砂糖とハチミツは、どのように違いますか?

甘味料の代表は砂糖ですが、砂糖とハチミツは「甘い」という点が同じなだけで、内容は全く対照的に違ったものです。下記をご一読ください。

 

Q2 ハチミツが冬に白く固まるのはなぜですか?

これはハチミツの結晶です。ハチミツの主成分は果糖とブドウ糖です。果糖は結晶しませんが、ブドウ糖は結晶します。

ハチミツはこの2成分をほぼ半々の割合で含んでいますので、どのハチミツでも結晶する可能性があります。ハチミツの採れる蜜源の花の種類によって、果糖とブドウ糖の含有割合が違います。

果糖の割合が最も多い(…つまり結晶しにくい)ハチミツの代表はアカシア蜜です。反対にブドウ糖が最も多い(…結晶しやすい)ハチミツの代表はナタネやクローバーです。

結晶が始まるのは、13〜14℃の温度の時です。日本では秋から春にかけて、気温が13〜14℃か、またはこれを下回りますので、ハチミツが一番結晶しやすい季節となります。

結晶にはレンゲ蜜のように硬くて荒い結晶や、ミカンのように荒いけど柔らかい結晶、またはクローバーのようにトロッとしてキメが細かく柔らかい結晶など様々なカタチがあります。

結晶を溶かす方法は基本的には容器ごと湯煎するか、またはフタを外して電子レンジで温めて溶かします。この時に結晶を完全に溶かしておかないと、残った結晶が核になって再び固まってきますので、注意が必要です。

 

Q3 アカシアやレンゲ、ミカンなどのように花の名前が付いている蜜と、「純粋蜂蜜」のように花の名前が入っていない蜜はどう違いますか?

ミツバチはアカシアの花盛りにはアカシアだけに訪花して、他の花には行きませんから、単一の花の蜜が採れます。しかし各種の花が咲き乱れている時には、いろいろな花の蜜が同時に入りますので、その時のハチミツは「雑ミツ」となって花の名前はつきません。

この場合、雑ミツの表示は花別ではなく一括して「純粋ハチミツ」となりますから注意して下さい。その他、こんなニュースもありました…… 。

アカシアやレンゲ、ミカン、クローバーなど、昔から好まれた花別のハチミツ以外の、あまりメジャーでない花のミツ(タンポポ、シコロ、ハゼ、アルファルファ等)は、単花のミツでも花名を表示しない場合が多いようです。

特に輸入のハチミツの場合は、中国やアルゼンチン、オーストラリア等の各国、各種のハチミツを混合した方が、季節を問わずほぼ一定の品質に保てるので、「混合ミツ」が主になる傾向があります。

 

Q4 ハチミツも糖分なので、肥満が気になります

上にも書きましたが、ハチミツは最も太りにくい食品の一つです。

ハチミツを摂取すると、これに含まれているブドウ糖はすぐに血液中に吸収されますが、一方でブドウ糖よりも多く含まれている果糖が、血液中の糖分を一定以上には高めないように、コントロールします。

炭水化物を余分に摂ると、肝臓がこれをグリコーゲンにして貯えて、その限度を超えたものが脂肪として貯えられます。デンプンや砂糖を摂り過ぎると太るのはそのためです。ハチミツの場合は血糖値調節作用があるため太りにくいわけです。

 

Q5 中性脂肪(TG)が上がりませんか?

例として、私たち漢方サント薬局が推奨している坂元のくろずを摂取する方法「単蜜くろず」に用いられるハチミツの量は1日に15〜20gとなり、このうち果糖の比率は44%(ブドウ糖 28%)です。

果糖の上限は1日60gとされていますので、ブドウ糖量を加えて計算しても中性脂肪の増加にはまず心配ありません。また高脂血症の方でもハンガリー産アカシア単蜜ならば、安心してお使い頂けます。

 

Q6 糖尿病の人に、ハチミツを用いても大丈夫ですか?

フランスのジョーバンという学者や、アメリカのエメーリックという糖尿病の専門医などが、ハチミツを治療に用いて糖尿病患者を全快させた症例を報告しています。

繰返しになりますが砂糖と違い、ピュアなハチミツ(=単蜜)ならば、糖尿病患者にはむしろ薬にもなるということです。

その理由は前項のようにハチミツが血糖値を一定以上に高めない作用があるためですが、特に果糖の比率が45%近くもあるようなアカシアのハチミツは、糖尿病患者には最も好ましいと言えます。

また、ハチミツに含まれる糖分は吸収・排泄ともに速やかなので体内の滞留時間が短く、労作時などのエネルギーチャージにも適しています。

 

Q7 ハチミツを乳児に与えてはいけない理由を教えてください

ハチミツの中には芽胞を形成し活動を休止したボツリヌス菌が含まれている場合があります。通常は摂取してもそのまま体外に排出されますが、芽胞の発芽を妨げる腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)が未熟な乳児が摂取すると、腸内で発芽して毒素を出して中毒症状(乳児ボツリヌス症)を引き起こし、場合により死亡することがあるためです。

ボツリヌス菌の芽胞は研究に用いられるオートクレーブと呼ばれる専用の機器で、高温高圧による処理(120℃で4分以上)で滅菌・不活性化されますが、一般家庭ではこの処理が不可能である上、ハチミツにおいては酵素が変質するのでこの処理自体が不向きとされています。(※家庭用圧力鍋も不適)

日本では1987年(昭和62年)に厚生省が「1歳未満の乳児には与えてはならない」旨の通達を出しています。同省の調査によると、およそ5%の蜂蜜からボツリヌス菌の芽胞が発見されました。

以来ボツリヌス菌による健康被害を防止するため、日本国内の商品には「1歳未満の乳児には与えないようにしてください」との注意書きが記載されています。

乳児だけでなく、大人でも長期の抗菌剤治療を受けて、腸内細菌叢が働かない状態でハチミツを摂取するとボツリヌス症を発症することがあります。

 

Q8 古くなったハチミツがあります。食べても大丈夫でしょうか?

たいていの場合、大丈夫です。ハチミツは何年経っても品質の変化はほとんどありません。ただし、赤外線に当たると色が黒くなり味が落ちます。ビタミンや酵素などの栄養価も落ちるため、保管は冷暗所が適しています。

数千年も前のピラミッドから発掘された副葬品のハチミツが、新しいハチミツとほぼ変わらない状態であった話は有名です。冷暗所に置けば千年単位で品質が保たれるのです。

 

Q9 ハチミツを紅茶に入れると黒くなるのはなぜですか?

紅茶の色が黒くなるのは、ハチミツの成分中の鉄分が、紅茶のタンニンと結合するためです。

紅茶に入れても色が黒くならないハチミツは偽物だという人も居ますが、本物のハチミツでも鉄分の少ないハチミツや、ハンガリー産アカシア蜂蜜「たんみつ」などは、あまり黒くなりません。

缶入りのハチミツを永く置くと、ハチミツ中の酸度で缶を溶かして、ハチミツ自体が黒くなることがあります。

一般に紅茶やコーヒーには、味にクセがなくて、甘みも強く、紅茶の色が変わりにくいアカシア蜜が最適です。

 

Q10 ミツバチ1匹が、生涯かけて集めるハチミツの量ってどれくらい?

答えはなんとティースプーン約1杯分。働き蜂の寿命は約45日。ミツバチ達が自らの一生をかけても、たったそれだけしか採れません。

なんていじらしいんでしょう。これを知るとハチミツを無駄な用い方をしたり、こぼしてしまったりしたらバチが当たります。

ミツバチ達からの恩恵を無駄にしないよう自然の恵みに心から感謝して、ありがたく頂かなくてはいけませんよね。

 

「食事と健康」に関しては、次の記事も参考にされたい

tanmitu

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